1986.12 NHK-FM「ニューサウンズスペシャル」出演

スタジオライブ@NHK-FM

  1. CHRISTHMAS RAID
  2. BUT SUN IS TOO BRIGHT
  3. WHAT A SAD STORY
  4. DOWN THE ROTTING STREET
  5. RUN "CINDY" RUN
  6. LIGHTNING SCARLET

”インディーズ御三家”(死語)のラフィンも有頂天も果たさなかった(笑)、全国放送でのスタジオライブ。実際この番組がなければ私がウィの音に触れることは無かっただろうしこのブログもやっていたかどうか。
メジャーデビュー当時のパブリシティはとにかく”インディーズの大物”ぶりを示すものばかり(詳細については後日書きます)で、一見さんに対して彼らの音がどんなものなのかを示す文章はほぼ皆無だったと思う。そんな中、当時のFM雑誌*1のこの番組の紹介文には【ハードロックバンド】という紹介文が…。でもそれも当たらずとも遠からずで。SHINのギターはリフはゴリゴリ、ソロはバリバリ、エンディングはギュオンギュオンで、スタジオライブということもあるけどテクニック/レコード再現重視のHR/HM系のギター…というのが当時の印象なのです。 
バンド全体の音も、【前につんのめるような勢いとスピード感】【朗々として当時の他のどんなバンドにも似ていないJUNのボーカル(曲の冒頭での吐き捨てるような曲タイトルコールや曲中の”HA!”の格好良さ)】【叙事的な詩世界(特に「WHAT A SAD STORY 」のニヒリズムに徹した歌詞内容)】…と、凍てつく真冬を疾走する黒騎士に坊主頭の中学二年生の心は射抜かれてしまいました。その後はエアチェックテープを何度と聴き、LP、CDとアイテムを順次揃えて現在に至る。

前のめりといえば選曲が全てメジャーデビュー以降の曲であることにも注目。昔からのファンへの目配せ的にインディ時代の曲が1曲くらいあってもおかしくはないのに全て現在進行形の曲でというのは”不倶戴天”の心境の表れだったのかも。
残念なのは演奏曲のみを録音してあとのインタビュー等は全部カットしてしまったこと。くぅ。NHK的なのっぺりした質問(「あなたにとって音楽とは?」等)に対してどんな答え方をJUNがしていたのか思い出せない。

ところで、この7月に加入した新ギターの西尾智浩氏はSHIN氏の知り合いだそうで。ということはJUNはSHINに対しても再加入/サポートのオファーをしたのかもしれない。
西尾氏のギターの音はHR/HMとかそうでないとか? KAGAWA氏よりは輪郭のはっきりした音なのかね。 聴いていないので何とも。

*1:これも十分死語だよね。「FMステーション」とか「FMファン」とか、NHK‐FMが唯一の音源だった田舎の中学生にとってはFM雑誌の番組表は都市部における「ぴあ」の映画欄と同等の価値があった。