JUNの前妻、語る

内外タイムズの【歌蔵のロッケン問答】でのKYOYAインタビュー。一般世間からのニーズは殆どないと思われるけどインタビューだけど、ラフィンもウィも好きな歌蔵師匠の貴重なチョイス。内容についてはどうしても↓のようなJUNとの内輪話がファン的にも非常に聞きたかったところ(笑)。

  • ドラムやってて、ウィラードっていうのはレコードを再現するタイプ。タイム感もきっちりしてないと、AメロからBメロへ突入する際もちょっと突っ込んだりすると(ジュンが)キッと後ろをにらむ。だからってそんなにきっちり叩けないんだよ(笑)。ライブ後、楽屋でお前らの演奏が気になってうまく歌えねえんだよ、音程はずしちまうんだよって、人のせいにするんだよね。そういうバンドだった(笑)。
  • ライブやるのにレンタカー借りるんだけど(ジュンが)俺はヴォーカルで機材持ってないんだからお前たちで借りろよって言うから、ギター、ベース、ドラムの俺の3人で割り勘にして借りてたんだよね。それでもライブを演って客400人集めてもメンバーに払うギャラは一切なし、だった。けど、もし俺がジュンみたいに詞も曲も1人で作ってたらそんな気持ちになるのかな?とか考えたよ。
  • メジャー(レコード会社)に行く前から人間関係はギスギスしてきたんだよ。俺はただドラムが叩ければいいと思ってたんだけど、ジュンは思い描いたビジョンがなかなか実現しなくてイライラし出したんだよ。限界も見えてきたし。
  • 大阪でのライブ中に大ゲンカしたんだ。俺が悪いんだけど、違うイントロのフレーズをバババッて叩いたんだ。そしたらジュンがバッと演奏を止めて、「ドラムのバカが曲を間違えやがってよ!」って言った。そんなのこっちも笑い飛ばせばよかったんだけど、その頃はもうギスギスしてたからそのひと言で俺もカーッとなって、フロアタムをバーンと蹴って、バスドラの上に乗っかって前に出て殴り合いの喧嘩になった。そしたら客席からキャーって悲鳴が上がった。俺はもうやってられないなって思ったけど、そのライブの時にはメジャーレコード会社のお偉い方々も見に来てたんだよ。ここでやめるのもつまんねえなって思い直したんだ。ケンカの後に一応ジュンと和解したんだけど、その時、心に誓ったのはこいつの中で一番になってやろうと。
  • メジャーでの最後のアルバム「タリホー」でメンバーはジュンと俺だけになってしまった。2人だけでジャケットに載った時、これで俺はやめようと思ったんだ。
  • ウィラードがブレイクして大金が入ったら、俺も分け前ガッポリもらうから、っていう気持ちだった。だから矛盾してるかもしれないけど、やめた後にその気持ちが恨みに変わったのかもしれない(苦笑)。けど、今でもたまに寝る前に考えたりするよ。俺、ジュンに惚れてたんだなって。

…JUNがいかに独裁者であっても、実際それに17年間付き合ってきたKYOYAの語りには理解と愛がある。インタビューでは語られなかった”絆”の部分も含めて、当事者にしか判らないことがある。キースと凌の間にあったことも、JILLとマリの間にあったことも。たとえインタビュアーが水を向けて本人が言葉にしたとしても、その言葉の示す意味を越えたものがこちらにまですべて伝わること無いだろう。

この度脱退したKAGAWAについて自分は、

KAGAWA氏の演奏力には不満がある。テクニックの問題ではなく、JUNとの関係/相性の問題のような気もする。ライブ中の表情もあまり楽しそうではなかったのが気になる。

このブログで以前書いたけれど、KLANも含めてこれまでJUNに携わったメンバー全員、JUNとの関係/相性には問題があると思う(苦笑)。でもそこにはやはりJUNという稀代の変人天才に対する愛があるのだろうね。そうでなければ、最後まで正式なメンバーとして待遇されなかったKAGAWAも十数年間も一緒に演ってはこれなかったんだよね。以前一緒にやっていた人といい、男運ボーカル運は悪いようですが*1…。

歌蔵のロッケン問答 KYOYA(前編)
歌蔵のロッケン問答 KYOYA(後編)

*1:MORRIE氏はギタリストとしてもかなりの腕前であるということをどこかで読んだことがある。DEAD ENDのインタビューでYOUちゃんがMORRIE氏からの度重なる依頼で、KAGAWA氏がレコーディングした『DEAD LINE』のギターの全差し替えをやらされたということを言っていた。