『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』

【解説】(allcinema ONLINEより)
かつて“天才ファミリー”と脚光を浴びながら、いつしか家族崩壊してしまった一家が、20年後、父親の計略で再びひとつ屋根の下に暮らし“家族”を再構築していく姿を滑稽かつ感動的に描いた異色コメディ。主演はジーン・ハックマン。共演にアンジェリカ・ヒューストンベン・スティラーグウィネス・パルトロー。監督は「天才マックスの世界」「アンソニーのハッピー・モーテル」の鬼才ウェス・アンダーソン
テネンバウム家の3人の子どもたちは皆若くして成功した天才児。長男のチャスは10代で不動産売買に精通し、国際金融にも才能を発揮する。長女マーゴは12歳で劇作家デビュー。次男リッチーもまたテニスのジュニア選手権3連覇で将来を嘱望されていた。しかし、父親の過ちと裏切りにより一家は崩壊を始めてしまう。チャスは飛行機事故で妻を失い、男手ひとつで二人の息子を育て、マーゴは年上の男と結婚の末無気力な毎日を送り、次男も突然テニス界を引退、船旅に出てしまう。そんな彼らと再び家族の絆を取り戻したいと考えた父親は一計を案じるのだったが……。

■アンダーソン監督の前作『天才マックスの世界』もそうだけど、計算された構図の中で右往左往するシュールで無邪気な変人たち…って、安達哲の『バカ姉弟』だよね。カタルシスこそないものの、見ていて楽しい。