『チョコレート』

【解説】(allcinema ONLINEより) 
根強い人種差別的思想を抱えた死刑囚棟の元看守が、ある悲劇をきっかけに自らの生き方に疑問を抱き、やがて死刑囚の妻である黒人女性と恋に落ちていく人間ドラマ。監督はスイス出身の新鋭マーク・フォースター。主演は「バンディッツ」「バーバー」のビリー・ボブ・ソーントンと「X-メン」のハリー・ベリー
ハンクはアメリカ南部の刑務所で死刑囚棟の看守を長年務めてきた男。彼の父も同じ看守を務め、今は息子のソニーが同じ道を歩み始めたところだった。ハンクは父譲りの人種差別主義者だったが、息子のソニーは心の優しい人間で、そんなハンクの考え方に疑問を感じていた。黒人の囚人ローレンス・マスグローヴに対する処刑の日、ハンクとソニー電気椅子に向かうローレンスに付き添うことになったが、慣れないソニーは執行の直前に取り乱してしまった。刑の執行後、自らの職務に厳格なハンクはそんなソニーの態度を厳しく叱責してしまう……。

■・・・あえて多くを語らないのもまた映画なのだ。
■「俺たちきっとうまくいくさ」とつぶやくB.B.ソーントン演じる主人公こそ、その言葉の不確実さを知っているはず。M.マン監督の『ヒート』でもデ・ニーロが同じような台詞を、同じようなニュアンスのシーンで使っていたのを思い出した。