『理由』

【解説】(allcinema ONLINEより) 
人気作家宮部みゆき直木賞を受賞した渾身のミステリー巨編を、大林宣彦監督が大物スターたちを贅沢に起用し映像化したサスペンス・ドラマ。荒川のマンションで発生した一家4人殺人事件に端を発する不可解な謎を、多数の人々の証言から解き明かしていく。本作は元々WOWOWのテレビ向けドラマ作品として企画され、放映後に劇場公開が実現した。
1996年6月5日、東京が暴風雨に見舞われていた深夜未明、荒川区にある超高層マンション“ヴァンダール千住北ニューシティ”で一家4人が殺される事件が発生する。住民台帳から犯行現場の2025号室には小糸信治一家が住んでいたことが分かる。当初4人の遺体はこの小糸家の人々と思われていた。しかし調べを進めるなかで、4人は小糸一家とはまったく赤の他人の別人であることが判明する。マンション管理人の佐野氏によるとこの部屋は以前から人の出入りが激しかったという。小糸一家の行方は? 殺された4人は何者か? 謎は深まるばかりだった…。

宮部みゆきのファンなのか大林宣彦のファンなのか、日曜とはいえサロンシネマがほぼ満席だったのは以外だった。

■観る前にある程度の情報はあったが、棒読み台詞に異様に長い字幕説明、メタ構造の唐突な露呈、トンデモなエンディング…観る側の感情移入をあえて拒むような作風は、100人以上の登場人物の相関関係を幾何学的に整理するために(結果的に)効果的であった、というべきか。

宮部みゆきの原作小説を2時間半で読破することは難しいだろう。そんな時間のない人のためのガイド映画かも。

理由 特別版 [DVD]

理由 特別版 [DVD]