『フォッグ・オブ・ウォー』

【解説】(allcinema ONLINE より)
ハーバード大学院卒、フォード社社長、ケネディとジョンソン政権下で国防長官、世界銀行総裁とエリート街道を歩み政財界の中枢を歴任してきたロバート・マクナマラが自身の栄光と影を赤裸々に語るインタビューを中心に、戦争の止むことのなかった20世紀を振り返るドキュメンタリー。2003年アカデミー賞ドキュメンタリー長編賞受賞。
アメリカ国防長官ロバート・マクナマラ。戦争の世紀と言われた20世紀に政財界の要職に君臨した彼は80歳を越えた今、かつての経験から自らが導き出した結論を21世紀への祈りを込め語ってゆく。第一次世界大戦下に生まれ、第二次世界大戦では経営の理論を戦争に応用、攻撃の効率向上を図る。それは、カーティス・E・メイル少尉の指揮の下、日本本土への無差別絨毯爆撃という形の民間人を狙った大量殺戮として実行に移される。戦後、フォードに入社し社長にまで登り詰めた彼は、やがて、ケネディ大統領の下で国防長官に就任する。しかし、マクナマラを待っていたのは苦渋に満ちた悪夢のような日々だった。