中国新聞 地域ニュースより

夜通し上映500回 サロンシネマ

 広島市中区のミニシアター「サロンシネマ」のオールナイト上映会「フィルムマラソン」が十六日、五百回を迎える。四半世紀にわたる全国でも例のない取り組みだ。

 不定期で土曜夜に開く上映会は三―五本上映。五百回記念は、リバイバル市川雷蔵特集。「眠狂四郎炎情剣」「初春狸御殿」「破戒」など五本を上映する。

 一九八一年三月、現支配人の住岡正明さん(54)が始めた。邦画を重点に新旧を問わず、監督や俳優ごとの作品を特集。小津安二郎黒沢明レオナルド・ディカプリオ、韓流特集など時代を映す。

 ビデオやDVDが普及し、いつでも気軽に映画が見られる現代だが、低料金で一夜を他人と共有しながら、レトロな雰囲気を味わう上映会。固定ファンが多く、九州や四国からの常連客もいる。市内にミニシアターが五館と地方都市で一番多い映画館の街。住岡さんは「月一回は続けたい」と心意気をみせる。

 午後九時半スタート。三千円。Tel082(241)1781。

・”レトロな雰囲気”という言葉が微妙ですけど…手書きでかつ内容の濃いプログラムシートや住岡さん他のスタッフの方々の「前説」、ジャンケン大会等、映画館の「顔」が見える雰囲気ということですね。(06.01.21)