album『砂丘1945年』

alter-m-nn1985-10-03

  1. 明日かもしれない (MAY BE TOMORROW)
  2. 闇をぶっとばせ!
  3. Deep Inside
  4. あの娘はアトミック・ガール
  5. AFTER '45
  6. THE WORKER
  7. THE BOXER
  8. 黒いギター (PASSION ! NOT, FASHION !)
  9. September Moonlight
  10. 波止場にて (マーロン・ブランドに捧ぐ)

「俺が生まれた時にはもうとても豊かにふくれあがり 
まるで平和な微笑みで軽いリズムに腰を振っていた
いつもアメリカを見てた あの星を いつもアメリカを見てたこの国」
(『闇をぶっとばせ!』)

■1985年発表。新加入した斎藤光浩のカミソリのようなギターにのせて野良犬のように噛み付きまくっていた前作『YELLOW BLOOD』から一変し、空虚感、寂寥感すら感じさせる8枚目のアルバム。もちろんそれはバンドとしての空虚感ではなく、アルバムのテーマである”戦後日本”の空虚感である。キーナンバーは、『赤いラブレター』に続く痛烈なレトリックソング『あの娘はアトミック・ガール』、血も汗も涙を出ない乾いた社会の歯車でしかない世代を歌った『THE WORKER』、そして『闇をぶっとばせ!』。浜田省吾が『J.BOY』で日本とアメリカの歪んだ婚姻関係を歌うよりも先に、そのアメリカからも見捨てられていくこの国の姿を石橋凌は歌っていた。それから20年、何が変わっただろう?

「愛の代わりに手に入れた金と力と貧しきプライド 
自由の女神に背中向けられたアジアの中のアメリカ この街
闇をぶっとばせ 今すぐに 生まれ変われるさ」

砂丘 1945年

砂丘 1945年