遠藤ミチロウ@広島OTIS!

■夕方、みぃ君に別れを告げて、通勤で通いなれた道程をてくてくと歩く。休日の夕方の通りは人も車も少なく、川面には静かに薄暮れた街の灯りが揺れている。空気はほんのりとなま暖かい。会場に近づくにつれて気分が高揚していくのは、【非日常の場】へ近づいていくことへの興奮。

■定刻19:30を少し過ぎてライブスタート。「サッカーの試合を見ずに来て頂いてありがとうございます。・・・僕は見たかったんですけど(笑)」

  1. 早すぎた父親
  2. 落花
  3. いやな予感
  4. おもしろくない
  5. オデッセイ・2009・SEX
  6. 自滅
  7. MR.ボ−ジャングル
  8. 限りある限り
  9. Sha.La.La
  10. お前の犬になる
  11. 音泉FUCK
  12. ?(君はオイラの鏡なのに〜♪ とやさしく唄う曲。しみじみやさしい。なんて曲でしょう?)
  13. お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました
  14. 下水道のペテン師
  15. サルビアの花
  16. 午前0時
  17. 風の日
  18. 天国の扉
  19. 父よあなたは偉かった

アンコールまたは第二部

  1. オレンジTIME
  2. カノン
  3. 好きさ・好きさ・好きさ
  4. ?(洋楽カバー)

■「『早すぎた父親』はゴミを出すときにできた歌です(笑)」とMC。なるほど、だから「おはようございます」なのかぁ。家庭からゴミを抱えて出勤する父親って俺じゃん。ゴミの話と絡んで、ビニール袋の原材料やエコバック推進の矛盾について少し語るミチロウ氏。タカキ氏もブログでその件について、環境問題の告発書籍に関連して先日触れていたので、タカキ氏と顔を見合わせ笑う。そんな矛盾に触れた後での『落花』の歌詞は痛烈。
■『オデッセイ・2009・SEX』は客席からのレスポンスでドライブがかかったように、サビの部分以外はかなりのハイスピードで畳みかけるようにミチロウ節が炸裂。
「”ヘンタイ”・・・」のタイミングがまた絶妙過ぎて笑いも起こった。

■今回のメニューはハードストロークな曲の合間に、穏やかでやさしい曲がすらり、と挿入されるような印象。そして僕は、そんな穏やかでやさしい曲が好きだ。今日のMCでも、小浜市にライブで訪れた際の話として「『おばまん』・・・やらしい響き(笑)」とか「観光案内所のおばちゃんに”何してる人なの?”と訊かれて”歌うたってます”と言ったら”旅芸人なのね”と言われて嬉しかった」といったゆるい話の最後に「小浜は”原発銀座”と呼ばれていて、有事のときには市に通じるトンネルが全て閉鎖されるらしいです」とだけぼそりと言って『MR.ボージャングル』へ。 現在の不況然り食の安全問題然り、今の文化的な生活がどれだけ不安定なものの上に成り立っていたかということに気づかされることばかりの中で、『ボージャングル』の優しさが染みる。
■ラストは”ヒロシマ FuuuuuuuuuuuuucK! オレは天国の扉を何度でも叩き壊す!”という渾身の叫びが氏の全身からほとばしった『天国の扉』。の予定が、「今日は建国記念日というよくわからない記念日なので・・・」ということで、『父よあなたは偉かった』。”愛国幻想、愛国戦争!”という歌詞にビシビシと打たれながら、そういえば電気メーカーの”ナショナル”って思えばすごい社名だよなー(改名したけど)、なんてことを思ったり。
■アンコール(または第二部)は、恒例のOTIS!マスターの佐伯氏とのセッション。『ないしょ話』『好きさ・好きさ・好きさ』では木箱の形のパーカッションを激しく叩きまくり、『カノン』ではストラトの音色を控えめにミチロウ氏の声の周りに”並べて”行くような演奏。
■ラストは・・・誰の曲か判らないけど洋楽パンクの曲。勉強不足ですみません。「今年もよろしくお願いします!」と頭を下げて、約2時間半の熱演終わり。
翌日は福山のポレポレにてライブ。8月は恒例の爆心地ライブ(去年は行けなかったけど、今年はどうかなぁ)だけど、その前にもう1回くらいあるかな?